Kubernetes環境でダイナミックプロビジョニングを実現する 「NetApp Trident」
NetApp Trident と Kubernetes(K8s)
ダイナミックプロビジョニングとは、ユーザーの要求に応じてリソースを自動的に割り当てる仕組みのことで、現在のクラウドネイティブな開発や、GPUクラスタなどの大規模なコンピューティング環境において、効率的な運用に欠かせない技術となっています。
このダイナミックプロビジョニングは特にKubernetes(K8s)環境で最もよく使われる仕組みですが、通常は、Kubernetesが標準で持っている機能だけでは、外部にあるNetAppの物理ストレージやクラウドストレージを直接操作することは難しく、従来は、インフラ管理者が手動でストレージを切り出し、コンテナに紐付ける必要があり、多くの手間と時間を要していました。
そこで「NetApp Trident」(以下:Trident)がCSI(Container Storage Interface)という標準規格に準拠したストレージ・オーケストレーターとして間に入ることで、以下の連携を自動化します。
① リクエストの検知
● 開発者が「100GBのボリュームが欲しい」というリクエスト(PVC)をKubernetesに出します。
② ストレージの自動操作:
● Tridentがそのリクエストを検知し、背後にあるNetAppストレージ(ONTAP)に対して「100GBのボリュームを作成せよ」とAPI経由で命令を出します。
③ マウントの準備
● ストレージ側でボリュームが作成されると、TridentがそれをKubernetes上の「PV(Persistent Volume)」として登録し、ポッド(コンテナ)から使える状態に紐付けます。
「NetApp Trident」はKubernetesとONTAPの間を取り持ってNetAppストレージから指示通りの領域を割り当てます。

Tridentの特徴
マルチプラットフォーム対応
Tridentの特徴のひとつにマルチプラットフォーム対応があります。 オンプレミスのONTAPだけでなく、AWS (FSx for ONTAP)、Azure (Azure NetApp Files)、GCPなど、ハイパースケーラーの異なる環境でも同じ操作感でストレージを扱えます。
高度なデータ管理
もう一つの特徴は高度なデータ管理が可能なことです。
Kubernetesのマニフェストから、ストレージ側の高速なバックアップ(Snapshot)を自動取得したり、既存のボリュームを一瞬で複製(クローン)し、テスト環境や開発環境に割り当てることが可能です。
またサービスを止めることなく、後からボリュームの容量を増やすことができることも強みです。
なぜTridentが必要なのか?
もしTridentがなければ、管理者は開発者から依頼が来るたびに、NetAppの管理画面(System Manager)にログインして手動でLUNやNFSを作成し、それをKubernetesに手動で登録するという「静的プロビジョニング」を行わなければなりません。
Tridentを導入することで、インフラ担当者は「貸し出しルール(StorageClass)」を決めるだけでよくなり、実作業のすべてを自動化(ダイナミックプロビジョニング)することが可能になります。
導入のメリット
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・ 開発者: インフラ担当者の作業完了を待つことなく、自分たちでストレージを即座に利用できる(セルフサービス化)。 ・ 運用管理者: 個別の払い出し作業から解放され、全体的なストレージポリシー(StorageClass)の定義に集中できる。 ・ ビジネス: インフラ構築の待ち時間がなくなるため、サービスのリリース速度が向上する。 |










